眉ティント本当の話

for pro

この記事は眉ティントについて知りたいプロの方に向けた内容です。
日本と海外の違い、成分について知ることができます。

日本の眉ティント

有名なフジコ眉ティント

発売当初は数時間放置(寝る前に塗って翌朝剥がすのがスタンダードな使用法)、1週間ほど効果が続くと謳われていたような(うろ覚えです)。

上記のサイトを拝見すると


5〜10分で乾燥し沈着しますが、2時間以上置くと長持ちします。(約3日程度)

となっています。商品がリニューアルされて変わったのですね。

旧バージョンしか試していないので、その感想を。

一晩置き、うっすら着色しました。

残念ながら、そのまま眉メイク無しで過ごせるような濃さではなく、普通にパウダーでメイクしました。色は黄色っぽい茶色。

持続は2日ほど。

成分はタンニングに使用されるジヒドロキシアセトン

肌のタンパク質に反応して色がつく仕組みです。

手っ取り早く、セルフタンニンング商品を眉毛に塗ればいい、という発想になるかもしれません。

原理的には可能です。

ただし、濃さの調整が必要なんですね。肌を焼くのと眉メイクした状態に仕上げるのとは濃度が全く違います。

何度も塗ったり、放置したりという手間がかかるうえに、綺麗な眉の形を描くための筆や道具が大切です。

セルフタンニング のプロフェッショナルの方とも話したことがありますが、原理的にはできるけど、その方も試したことはないそうです。相当な手間が想像できてしまう、とのこと。

海外のティントとヘナ原料について

一方、海外のティント成分を見ると、過酸化水素がメインで完全にヘアカラー剤と同じです。

ヘナのティント剤も出ていますが、基本は全て過酸化水素が含まれています。

ヘナは植物だから肌に優しいはず

そんなイメージありませんか?

過去、EVOKE BROWSの開発では真っ先にヘナが思い浮かび、化粧品会社に相談。

ヘナは植物アレルギーのリスクが高く、発色や品質も安定しない。
と言われました。

それでも確認するまで諦められず、数社の化粧品会社にあたり、試作品を作ってもらえることに。

結果は、当初の言葉を証明した残念なものでした。

実際にヘナの化粧品は少なく、ヘナ原料と謳われていても含まれる比率は1%にも満たないことがほとんどです。

髪を染めるヘナは純度が高くなるほどオレンジ系〜赤系に発色することを考えると、眉に合う色に調整することは至難の技。

多くのヘナ原料のコスメが、実際にはヘナではなく色素で色を調整しているのは当然の結果です。

そして化粧品は品質の安定性も大切です。ちょっとした環境の変化で品質が変わるなんて論外。

そういう意味でもヘナコスメの試作品はメリットが見つからないと断念しました。

まつ毛にも使えるプロ用ティント

最終的に行き着いたのが敏感肌用&まつ毛にも使える眉ティントでした。

最も有名なプロ用ティントブランドRefectocil

取り寄せたプロフェッショナル眉ティントキット

こちらのメーカーはプロ用ティントと言えばココ!というくらい世界中で使用されています。

まつ毛にも使えるなんて、眉毛ならきっと大丈夫!

そう期待を込めてプロ用キットを一式、ニュージーランドから取り寄せました。

写真左下、“Oxi” ”3%”の文字が見えると思います。

美容師免許をお持ちの方なら分かると思いますが、結局こちらもヘアカラーと同じ成分。

それでも輸入できないかと成分調査を依頼。

「いけそうです!」

の連絡が入りました。

結局最後の最後に厚生労働省判断で輸入できませんでした。

「〇〇が▲%入ってました。□%なら大丈夫だったんですけど・・・」

ただし、厚生労働省が成分濃度を調査するくらいの商品でした。

結局、こちらを超える眉ティントには出会えていません。

もしティントを輸入・またはサロン仕様のティントを開発したい方は

是非最後までお読み頂いてご判断ください。

ティントとメイクの違い 薬事法の規制 

ティントがなぜこれだけ規制されるのか。

眉メイクの延長じゃない?

と考える人もいると思います。

化粧は毎日クレンジングで落としますが、ティント効果が続くということは肌に成分が残り続けているという証拠。

そして海外製品のように、短時間でしっかり色を染めるには強い成分が必要になる。

実際にはどんなに安全なものでもトラブルに繋がる人もいれば、全く問題がない人もいます。

どこに基準を合わせるかが国によって違い、日本は世界でも最も厳しい基準が設けられています。

商品を作る側・技術を提供する側として断念せざるを得ないことはたくさんありますが、だからこそ日本製の安全性が証明されているという側面もまた事実。

どちらも使用してみての感想

日本のティントはこの手間でこの効果なら、普通に眉メイクをします。

という仕上がりでした。

ただし、ほとんど眉毛が生えていない人には、うっすらでも色がつくことは嬉しい効果と感じるのかもしれません。

海外のティントは、物によっては10分程度でしっかり色がつき、むしろ濃くなり過ぎて薄くするのに大変だったり、やはり肌に刺激を感じることもありました。

上で紹介したRefectocilの敏感肌用は刺激も少なく、サロン導入には良いと思いましたが持って2週間ほど。

2週間おき、または少し時間が空いても自分でやっているか?

と聞かれると答えは「ノー」

商品を試した数年前のまま、全く使用していません。

眉ティントの本当の話 まとめ

  • 日本のコスメティント→眉毛が本当に薄い人・旅行やスポーツなど短期イベントにはニーズがあるかも
  • 海外市販ティント→濃くなりすぎて逆に手間。肌に刺激を感じる。
  • 海外プロ用ティント→商品によっては薬機法の規制がなければサロン導入には◎ただし持続性は2週間程度
  • どの眉ティントも発色を極めるのは相当な研究が必要。お客様に提供するなら尚更。効果と労力を考えると、眉メイクの方が楽。

著者紹介

IMAメイクアップアーティスト/日本眉毛エクステンション協会代表理事
智子
NY、ロンドン、パリに留学。日本の眉毛エクステの第一人者として、NHK, AbemaTVなどメディア出演多数。世界初の眉毛エクステ専用コスメEVOKE BROWSはじめ、眉毛エクステ専用商材を国産化粧品として開発。眉のアドバイザー資格アイブロウマイスター監修、化粧品開発事業も行う。

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