大麻とパーマ剤
最近ニュースを騒がせている話題。
大麻関連では必ず出てくる、『他の国では合法』『健康被害はない』という論理。
ブロウラミネーションのパーマ剤とよく似ているな、と感じました。
海外ではパーマ剤を眉毛に使用してブロウラミネーションを行います。
法律が違うからできます。
でも、
『だから日本でもいいんだ』という人は前者の大麻肯定者よりもタチが悪い。
自分で使用するのではなく、お金を取って人の顔につけちゃっているのだから。
違法の事実を知らない人に大麻吸わせてお金取っているようなもの。
極端な例だけど、それほど悪質なことです。
こういった根本的なモラルも持たず、美容の仕事をしている人がいるのも残念ながら事実です。
海外ではOKでも、日本では違法という現実は変わりません。
”パーマ剤 肌”でGoogle検索してみてください。
”農薬より強い”
”かぶれた”
”ただれた”
など怖い体験談がいくらでも出てきます。
ちなみにカラー剤が禁止されているのも同じ。
毛にはOK、肌にはNGというのは、それだけリスクがあるからです。
化粧品登録という言葉の罠
確かにパーマ液に使用される酸化剤は化粧品成分として登録されています。
毛につけるものとしての登録です。
成分解析のプロである化粧品会社の社長に訊きましたが、肌につける化粧品に酸化剤(パーマ液に使用される成分)は使用できません。
酸化剤の臭素酸ナトリウムが入っている肌用化粧品はありません。
また、酸化剤に似た作用をする化粧品成分は「ない。」そうです。
パーマ剤の強さを例えるなら
なぜパーマ剤を眉毛に使用するのがNGなのか。
そもそもパーマとは、毛の内部の組織をバラバラにし(1剤)、また繋ぎ合わせること(2剤)。
体に例えるなら、真っ直ぐな腕の骨をバキバキに折って、腕をロットに巻きつけて丸く固定し、骨をまた繋げるようなもの。
毛には神経が通っていないからできることであり、相当強い薬剤じゃなきゃできないわけです。
そして生え方の違いが与える影響も大きい。
髪もまつ毛パーマも、毛にパーマ剤を塗り、ロットで形を固定します。
髪には長さがあり、まつ毛は空中に向かって生えているから、毛だけに薬液を塗ることができます。
眉毛は違います。
肌に沿って生えています。
眉毛をまっすぐ立ち上げるには、肌をロット代わりにします。
肌に眉毛をなでつけて眉毛を上向きに固定する。
そうなると、薬剤を肌に触れずに行なうことは不可能です。
パーマ剤は、毛に染み込ませる”置き時間”が必ず必要で、その間、薬剤を塗った眉毛を肌に押し付け、ラップで固定。
どう考えても肌に染み込ませている行為です。
ラップがなければOKということではないけれど、自分の顔を綺麗にしたいと思ってやる行為ではないことは確かです。
眉毛にパーマ液を使うとどうなるの?
パーマ液を使用したブロウラミネーションを体験した人は、完全に眉毛が上向きに、しっかり立ち上がっています。
私が出会った経験者達は皆、若くて顔立ちも派手なオシャレな人ばかり。
なるほど、すごく似合っていました。
やった人も自覚していましたが、眉毛が完全に上を向くとナチュラルメイクや素顔になると浮きます。
漫画では、怒りや強さを表現するときに眉毛を上向きに描きます。”激しい顔”になるから。
パーマ剤を使用したブロウラミネーションが似合っていた人は、例外なく、
バッチリフルメイクで、もともと長く生え揃った眉毛の持ち主ばかり。
そして若い(全員20代前半)。
施術後は毛自体が柔らかくなって、細くなったと感じているそう。
気に入ったけれど、
“痒かった”
“肌が乾燥した”
“刺激があった”
と1人を除いた全員が話していたのも印象深い事実です。
何を選ぶかは自分次第
パーマ剤を使用しないブロウラミネーションは、これらの危険性やリスクを調べ、安全な方法で応用できないかと試行錯誤した結果、開発したもの。
一方で、ガッツリ立ち上がった眉を好む人もいれば、パーマ液を肌に塗っても平気な人もいます。
最終的な選択は個人の自由です。
ただ、新しい技術は情報が少なく、無知が故に被害に遭う人がいるかもしれません。
技術者側も、イメージに踊らされるままパーマ剤を使用する技術を学び、知識も善悪の区別もないままお客様に提供してしまう人は、自分が加害者になっていること、法に触れる行為をしていることの自覚もありません。
もちろん、何かが合わなくて肌トラブルが起きてしまうことは、化粧品にだってあることです。
でも、使ってはいけないと決められているものを使用して起こるトラブルとは、意味が違います。
やったことは必ず、自分に返ってきます。
すぐ返ってくるか、何年後、何十年後に返ってくるかはわかりませんが。