眉毛の間引きについてお話しします
間引きしていい人・ダメな人
「先生、眉毛の間引きってどうなんですか?やり方教えてください。」
この質問・要望をよく受けます。
SNSで流れてる情報を鵜呑みにしないでほしいな、と思うけれど残念ながら鵜呑みにする人が多数派です。
個人的に、眉毛の間引きについては3つのポイントがあると考えています。
- 間引きをしていい人
- 間引きNGな人
- 施術者としての視点
1.眉毛の間引きをしていい人
まずは髪と眉毛が剛毛&多毛の人です。
眉毛は髪質とリンクしています。
髪質が細い/柔らかい/毛量が少ない人で、眉毛だけ剛毛なんて人には出会ったことがありません。
ただ中には、眉毛の量は多いけど髪はそれほど多くない人もいます。
そういう人は将来的に眉毛も薄くなる可能性があります。
毛は一度抜いてしまうと、同じように生えてくるという保証はどこにもありません。
2.眉毛の間引きをしてはいけない人
1で説明したように、眉と髪には相関関係があります。
生えてこなくなる可能性が高いからです。
40代ぐらいの女性はよく、「抜きすぎて生えてこなくなった」と言います。
ちょうどアムラー世代であり、細眉が青春時代のトレンドだったことに起因しますが、じゃあその世代だけが眉毛が生えてこない悩みを抱えているかというと決してそんなことはありません。
50代、60代以上の女性も同じように眉毛が薄い、生えてこないのが悩みと口を揃えて言います。
毎日メイクをして眉毛を擦り、眉の手入れをしていれば年齢と共に眉毛は確実に薄くなります。
素敵な女性の代表、山口智子さんの眉を例に見てみましょう。
50代の山口智子さん
20代の山口智子さん
眉毛の毛量が全く違いますね。これが普通。
頭髪が薄くなったり、肌のシワやたるみが気になってくるのと同様、自然な老化現象の一つとして、眉毛は薄くなるんです!
この事実を無視して、”今だけ”のノリで間引きしてしまうのは危険です。
実際に、眉尻が薄くなった人よりも眉毛の中央が生えなくなった人の悩みの方が深いです。
すっぴんになったとき、眉毛が抜け落ちたような印象になるから。
年齢的に間引きOKなのは20代まで。30代以上の人に間引きを行なうときは慎重にすることをお勧めします。
3.施術者としての視点
講師としての立場から、一番言いたいことです。
私がSNSの情報を鵜呑みにしないように、と常に話すのは
「あ、これ良さそう!やってみたい!」とお金をもらう立場の人が簡単に考えることは危険だから。
一般の人がそう思うのは当然だし、自分の顔なんだから好きにしたっていい。
でも、お金をいただく立場の人が短絡的にSNSの表面的な情報だけでやってしまうことは違うと思います。
人の顔に触れること、また眉毛という本来生えているものを抜いたり変えてしまう行為はもっと重く考えるべきです。
生えてくるから抜いてもいい!パーマもカラーもOK!などと考えるのはとても軽率で、同じように生えてくる保証なんてどこにもありません。
【毛量調整=間引き】ではなく、眉毛の健康、肌質・髪質・ヘアメイクやファッションに至るまで、お客様一人ひとりの個性を見極めることが大切です。
眉毛を整えることが正解ではなく、眉毛を整えないことが個性に繋がることもあります。
綾瀬はるかさん
綾瀬はるかさんは左右も不揃いだし、濃さもバラバラです。役柄やCMによってきちんと眉メイクをしているときはあるけれど、基本はナチュラル。それ自体が彼女の魅力を引き出しています。
内田也哉子さん
お母様の樹木希林さんの影響で眉毛を整えなかったという話を聞いたことがあります。髪質と眉毛の濃さのバランスがそれだけでおしゃれな雰囲気を醸し出しています。
コンユさん
ちょっと番外編ですが、韓国の俳優さんです。韓国の俳優さんは男性も眉毛を整えている印象が強い中(今をときめくヒョンビンさん、パクソジュンさん、ソンガンさんなど)、コンユさんはずーっと変わらない印象です。
この眉毛のナチュラルさがコンユさんの魅力に繋がっているのだと思うし、なんだか良い人そうな雰囲気ありませんか?
芸能人の皆さんのヘアメイクと個性はとても参考になります。
施術者として、お客様にとって何が必要なのかそうではないのか、お客様の個性に合わせて提案できることが最も大切ではないでしょうか。
4.まとめ
眉の間引き方法
自分の眉毛の濃さのムラが気になっている人は、毛溜まりの濃い部分の中央を数本抜いてみてください。
少し抜いたらスクリューブラシで梳かして全体に馴染ませ、濃さを確認。
少しずつやれば、抜きすぎることはありません。
サロンの方で間引きを取り入れたい場合は、上記で紹介したお客様の個性と髪質や年齢なども考慮した上で最適な提案をすることをお勧めします。
間引きしなくても眉マスカラや毛流れを整えることで綺麗に見えることも往々にしてあります。